還付金詐欺

「お金を振り込め」と言われれば無視はできても、「お金がもらえます」と言われたら、あなたはどうしますか?
そんな「還付金詐欺」が07年には2500件からはじまり、08年には6500件と被害が急増しており、、十分な注意が必要です。

年金など社会保障制度に関する不安・不信が高まるなか、登場してきたのが「還付金詐欺」です。

ある日突然、税務署や社会保険庁などの職員を名乗る人物から電話がかかり、「税金の還付金があります。手続きをするので、キャッシュカードを持ってATMに行ってください」と、近所のATMに出向くように指示されます。

狙われるのは、高齢者、なかでもATMの操作に慣れていない人です。
電話口でことば巧みにATMの操作を説明し、被害者は「還付金が戻る手続き」の一環と思い込み、自分の口座から詐欺グループの用意した架空口座にお金を振り込んでしまうのです。

これまでに報告されている手口には、「社会保険庁を名乗る人物から年金の還付があると言われた」「国税局を名乗る人物から税金の還付があると言われた」その他「医療費の還付があると言われた」などがあります。

残高を確認させ、すべて振り込ませる

「年金制度が変わったため、還付があるのでキャッシュカードの番号を教えて欲しい」と若い男から電話があった。
いま手元にないと答えたところ、5分後に再び電話があり、「還付金は8万円である。銀行に行くように」と言われた。さらに「銀行のATMでお金を引き出す方法をその場で指示するから、携帯電話の番号を教えるように」と言われ、つい番号を教えてしまった。
滋賀県 70代 女性)

この人の場合は、銀行に行く前におかしいと感じ、事なきを得ました。
では、もしおかしいと感じずに、携帯電話を持ってATMに足を運んでいたらどうなっていたのでしょうか?

詐欺グループは「お金を受け取るための操作を教えます」と偽り、携帯電話越しにATMの操作ひとつずつ指示していきます。
まず、ATM画面を英文表示に切り替えさせ、預金残高を画面に表示させ、残高金額を聞き出します。
そして最終的には英文の「振込」ボタンを押させて、残高すべてを業者の架空口座に振り込ませてしまいます。

「自分の手で『振込』ボタンを押しているのに、最後まで騙されていることに気づかないなんで。そんなバカな」と、不思議に思うかもしれません。

けれども高齢者のなかには、いつも通帳と印鑑を窓口で渡す方法で、お金の出し入れを行っている人がたくさんいます。
ふだんからATMを利用していなければ、自分がさせられている操作が変だろうと気づかなくても、無理はないといえるでしょう。
なかにはATM画面を英文表示に変えさせて、「二つ並んでいる右のボタンを押して」と指示したり、表示された残高の数字を右から一つずつ読ますなど、手口も巧妙になっているのです。

最近では、銀行のATMに警官を配置したり、銀行がATMコーナーでの携帯電話の使用の自粛を呼びかけたり、1回の振込限度額を10万円に制限するなど、還付金詐欺の被害を食い止めるさまざまな対策がとらています。

還付金がATM操作で返還されることはない

税務署や社会保険庁、市役所が還付金を支払うために、ATMを操作してもらうようにお願いすることは絶対にありません。
もし、こうした電話がかかってきても、とりあわないのば一番です。

「本人でないと受け取れない」とか、「いま返事をしないと受け取れない」などと言われるかもしれません。
しかし、公的機関からの還付金であれば、電話で受け取り希望の有無を確認したり、受け取る権利が1カ月くらいでなくなる。

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