債権とはなにか?

一番多いのは、お金の貸し借りで、貸主(債権者)は借主(債務者)に対して弁済請求権(債権)を持つ。

債権

民法は個人と個人との関係を権利・義務の関係として考えてゆきます。
その際、現れてくる権利の中で「物権」と並んで重要なものが「債権」です。

債権とは、「他人(債務者)に一定の行為を請求する権利」です。
たとえば、お金を貸した相手に返せという権利、物を売った人が買った人に対して代金を支払えという権利などが典型的です。

債権の目的

物権が物を直接に支配する権利であり、物権の目的は「物」であったのに対し、債権は債務者に一定の行為を請求する権利ですから、債権の目的は「債務者の一定の行為(給付)」ということになります。

債権と物権の異同

物権は、物を直接に支配することを内容とし、それ故に1つの物権と相反する物権は成立し得ない(排他性)のですが、一方、債権の場合はその目的が債務者の給付であり、債務者という人格が介在する以上、その目的の支配は考えられません。

したがって、債権には排他性がなく、相反する債権も成立し得るのです。
たとえば、ある歌手がAという劇場と出演契約を結べば、Aはその歌手に対していついつにA劇場で公演せよという債権を持つことになりますが、同時にBという劇場が同じ日に公演するようにその歌手と出演契約を結んでも、B劇場の債権もA劇場の債権と同時に成立し得ることになります。
もちろん、その歌手はどちらか一方の義務しか果たせません。
しかし、A劇場の債権があるからB劇場の債権は成立しないということにはならず、果たされなかった債権者はその歌手に対して損害賠償請求という形で保護されることになります。

債権の分類

債権は債務者の給付を目的とするものですから、その給付の種類によって分類することができます。

まず、債権の種類としては、給付内容を物の引き渡しを目的とするものが代表的形態で、給付の内容が債務者の物の引き渡しを内容とする「与える債務」と、それ以外の「なす債務」とに大きく分けることができます。

「与える債務」は、その与える物が特定物か不特定物であるかによって、特定物債務と不特定物債務に分類でき、債務不履行のところで重要となってきます。

「なす債務」は債務者の物の引き渡し以外の行為を内容ととしますが、たとえば、「塀をつくらない債務」というような消極的なものも含まれます。

なす債務は代わりの人ができるかという観点から「代替債務」と「非代替債務」とに分類でき、強制履行の場合に問題となってきます。

なお、債務には、A債務かB債務のどちらかを選択して履行するという「選択債務」の形態も存在します。

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